ラファの冬ウェア、「Pro Team Insulated Jaket(プロチーム・インサレーティッド・ジャケット)」のインプレです。
2年ぐらい前からラインナップに加わったジャケットですが、レビューを読むと「軽いのに、しっかり暖かい」と大好評です。
PRO TEAM Insulated Jacket の特徴
「Insulated」とは断熱という意味で、それを可能にしているのが「POLARTEC Alpha®」という繊維です。
ポーラテック社はアウトドア向けの繊維メーカーとして有名みたいです。
ラインナップとして、防水透湿素材の「Neo Shell®」やベースレイヤー素材の「Delta™」、そして通気性・保温性を併せ持つ「Alpha®」があります。
ラファの肝いりらしく、ジレとともに強く推している感じがします。
セールスポイントは、
- 軽くて薄い
- 通気性が高い
- 速乾性が高い
といったところでしょうか。
この「Alpha®」はアメリカの特殊部隊からの要請で開発されたそうで、過酷な環境でも快適で動けるようにつくられているとのこと。
そして、〈Alpha®〉の開発には、アラスカでのテストが行われました。とても冷たい水のなかで待機したり、フィールドで激しい運動を行ったりして、快適性や乾燥までの時間を計り、ベストなチューニングを施しました。〈Alpha®〉がアウトドアフィールドにおいて信頼性が高い理由とは、まさにこうした開発背景によるものなのです。
軍用品といえば、とてもハイレベルなクオリティが求められるイメージがあります。
これは期待できそうです。
以前同じシリーズの「Pro Team Insulated Gilet」を使いましたが、もともと防風性能の高い「Pro Team Training Jacket」の上からでしたので、効果がよく分かりませんでした。
サイズ感
「クラシック」や「ブルべ」のジャージはMサイズ、「プロチーム」はLサイズをチョイスしています。
ただしプロチームでも、伸縮性の高い「Lightweight」のジャケット(ウィンドブレーカー)とジレはMサイズです。
MかLか微妙なところなので、両方取り寄せてみました。
Mのサイズ感
Mサイズの採寸です。
身幅は「51cm」。
着丈は「49cm」でした。
試着した感じですが、着れるのですがタイト気味、というかピチピチで、ジャージならまだしもジャケットでこれはナシ、という感じです。
また袖口についても、パールイズミのグローブでXLサイズの手の大きさだと、袖を通す際にかなり窮屈で引っかかります。
Lのサイズ感
Lサイズの身幅は「54cm」。
着丈は「51cm弱」でした。
厚手のインナーでも着膨れした感じもなく、袖に手首を通す際もスムースです。
予想していましたが、Lサイズに決定です!
デザイン
ポーラテック・アルファは、前身頃・腕の前面と背面の上部に使われています。
冬用ジャケットの生地配置でよくあるパターンです。
バックポケットは、小さそうに見えますがソコソコ入ります。
袖の裏側もバッチリ。
これで本当に寒さがしのげるのだろうか?と思うぐらい、ボリューム感がありません。
実走インプレ
平地での気温10℃の日に着て出かけました。
インナーは私の厳冬期スタイル、「ミレー網(ノースリーブ)」と「パールイズミ・コンフォヒート」の組み合わせです。
インナー2枚の上にインサレ・ジャケットを羽織って出かけようとしたのですが、正直不安でした。
手に取った感触が、いかにも頼りない印象。
ペラペラです。
ダウンヒルの時のことも考え、購入したばかりの「Pro Team Race Cape」を保険としてバックポケットに入れて出発しました。
ちょっと追い込むと暑い
「風を切って走ると少し寒いだろうな」と思っていたのですが、予想に反して全く寒くありません。
それどころが少し頑張って踏むと、暑くてジップを少し下げたくなる位でした。
この時点で「見かけ以上に保温性がある」ことを確信しました。
気温10℃位の寒さでは、全く問題ないようです。
ヒルクライム時は全開もアリ?
ヒルクライムでは多量の汗をかきます。
よほどの寒風が吹き荒れていない限り、冬用ジャケットのジップを締めたままでは暑すぎです。
「Pro Team Training Jacket」の場合、ジップを半分ぐらい下げて調整します。
ところがこのジャケットは下からも開く「2 Way ジップ」です。
上下から開いて、マントの様にヒラヒラさせることも可能です。
ビブを傷めやすい「2 Way ジップ」ですが、緊急放熱の時は便利そうです。
ダウンヒルで驚きの保温性
登り終わった後は、結構インナーが湿っていました。
ダウンヒルで寒い思いをすると、確実に「汗冷え」する状態です。
「Race Cape」を羽織ろうか迷いましたが、取り敢えずインサレ・ジャケットの防風性能を確認するべく、そのまま下ることにしました。
「ダメっぽい感じだったら、迷わず止まってレースケープを羽織ろう。」
2~3分経過…
「まだいける。」
5分ぐらい経過。
「普通のウィンドブレーカーの裏地に毛玉が付いたようなジャケットが、こんなに暖かいだと?」(失礼)
驚きとともに、すごく不思議な気分でした。
読んでいる方の中には
「またまた~、たかが20分位のヒルクライムでそんなこと言っちゃって、大袈裟じゃないの?」
と思う方もいるでしょう。
でも立て続けに計3回リピートクライムして、それでも汗冷えしなかったので、かなり高性能だと思います!
もっとも「汗冷え」は、ベースレイヤー選びの方が大切かもしれませんが。
プロチーム「インサレ・ジャケット」のまとめ
プロチームのインサレ・ジャケットですが、コンパクトに畳めて携行性に優れています。
「Softshell Jacket」や「Training Jacket」の様に「着っぱなし」ではなく、長袖ジャージの上に着たり脱いだり「ウィンドブレーカー」的な使い方ができそうです。
ここが他のジャケットとの大きな違いだと思います。
- 軽くてかさばらない。→ 厚手のウィンドブレーカーとして携行できる。
- 速乾性は優れるが、防水性は期待できない。→ 悪天候のライドには不向き。
インナー(ジャージ)との組み合わせ次第で、守備範囲がかなり広がりそうです。
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