サドル沼に突入しかかった所で「Selle SMP Hybrid」に出会い、以降レーパンと組み合わせることでサドルの問題は解決済みでした。
ところがこのサドル、少し前からヒルクライム時に「フィットしすぎるが故の問題」を感じるようになりました。
それは「SMP Hybrid」のカーブに合わせてお尻がスポッとハマると凄く快適なのですが、登り坂ではそれが災いして上体が後ろに傾いていく感じがするのです。
「骨盤を前傾させたいのに、後ろにもっていかれる感じ」といいましょうか。
ソファにお尻が沈み、上体を起こそうとしても起きない感覚に近いかもしれません。
そこで久々にフラットな純正サドル「フィジーク アンタレス」を試してみました。
アンタレスでは前後にお尻をスムースに移動できるのでこの問題は解決するのですが、長時間乗っていると(以前ほどではないですが)やはり会陰部への負担が気になります。
前乗りしていると特にそうなるようです。
そこで再びサドル沼に戻り、いろいろ調べてみました。
会陰部への負担を減らすには、先端部分が短いか下へ垂れ下がっている方がいいようです。
以前から気になっていた「ISM 」サドルです。穴あきで先端が繋がっていません。
快適そうなのですが見た目がどうしても受け入れられず除外。
結局同じSMPシリーズのワンランク上「Hell」を購入しました。
Selle SMP 「Hell」と「Hybrid」のスペック比較
写真で見ると「Hell」の方がかなり細身に見えましたが、実際に見た感じではほぼ同じ幅です。
中央部分は微妙に「Hell」が細い感じなので、内腿の擦れ方が違うかもしれません。私はHybridでも気になりませんでしたが…。
クッションの厚みは「Hell」の方が明らかに薄いです。
座面の湾曲も「Hell」の方が緩やかのような気がします。そうでないと買った意味がなくなるのですが…。
レールの長さや形状は同じでしょうか。
Selle SMP 「Hell」と「Hybrid」の比較インプレ
数十km乗った感じではアンタレスのように会陰部の問題もなく、Hybridのように登り坂で姿勢が変えにくいこともなく、いい感じです。(ホッ…)
①お尻の前後移動のしやすさ
去年の今頃は「お尻の痛み軽減のために、クッションは厚いほどいい!」と思っていました。
しかしお尻が沈むソファ同様、柔らかすぎるサドルは座る位置が固定されやすくなります。
座る位置や姿勢を変えることでお尻の痛みを軽減しようとした時、厚すぎるクッションはかえって邪魔になります。
もしかしたら「Hell」と「Hybrid」で湾曲は同じなのかもしれませんが、クッションの厚みが違うので、明らかに「Hell」の方がお尻の位置を前後に動かしやすいです。
②サドルの取付角度
そしてサドルの取付角度についてですが、「Hybrid」の場合微妙に前下がりにしていた方が好感触だったのですが、この「Hell」はメーカー推奨の水平の方がしっくりきます。
理由はクッションの厚みの違いかもしれませんし、ポジションをいじっているせいかもしれません。
③坐骨のストライクゾーン
「Hybrid」の場合、坐骨の当たる位置が多少ずれても座り心地に違いを感じませんでした。
しかし「Hell」はクッションが薄いせいか、「ココ!」というところに座らないとお尻が痛くなりやすいです。
クッションの厚みでサドルの湾曲を誤魔化せていたのが通用しなくなった感じです。
坐骨のベストポジションを見つけて、そこで骨盤を立てたり寝かせたりしてお尻の痛みがどう変わるのか意識してみました。
気が付いたことは「腰を反るように骨盤を前傾させると、会陰部が圧迫されて痛くなる」ということです。(個人差があるかもしれません)
骨盤を単に前傾させるぐらいなら大丈夫なのですが、車の運転後のストレッチで「腰を伸ばす」ような感じで前傾させると会陰部がはっきりと痛みました。
なんだか色々と座り方の勉強になりました。
固定ローラー台の上だと落車の心配がないので、お尻とサドルの当たり具合に意識を集中できるのがありがたいです。
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