昨年秋から放置してあった「新型デュラエース(R9100)」のコンポをようやく取り付けました。
9000デュラでも言われていることですが、FDは105とはマジ別物でした。
大雑把ですが、取り付けたときの様子をご紹介します。
(1)現コンポの取り外し・掃除
外す際に注意した点です。
- ケーブルの取り回しを写真で記録しておく(特にBB下のケーブルガイドの様子とか)。
- 取り外したアウターケーブルが、どこの場所にあったのか付箋で分かるようにしておく。
1についてですが、記憶しながら取り外したつもりでも、いざ取り付けようとすると「あれ?こうだっけ?」というのはよくあります。
ですから外す前に写真を撮っておくと安心です。
2については、アウターケーブルの長さを決める参考にするため…、というかそのまんま真似しました。
通販で買ったロードバイクですが、ショップで組み上げて届けてもらい、今まで問題なく乗れていましたので。
納車直後に比べてステムを短くしたので若干ケーブルが余り気味ですが、またステムを伸ばすかもしれないので今までと同じ長さにしました。
あと「BBが固着して外せなかったらどうしよう?」と不安だったのですが、大丈夫でした。
折角フレームだけの状態になったので、ガラスコーティング剤を塗布しておきました。
塗布する前です。
塗布した後です。写真だとあまり違いがわかりませんね。手触りが良くなったのと、若干ツヤが増した感じです。
車でもそうですが、ワックスやコーティング剤での見た目の変化は、黒や紺など濃い色でないと差がわかりにくいですね。
これで「泥はね」や「ドリンクボトルから飛散した中身」が落ちやすくなれば満足です。
(2)クランクセット(FC-R9100)の取り付け
年末にピナレロを電動アルテ(6870)で組んだばかりなので、要領を覚えていてスムースでした。
使い込んでいないBBをわざわざ外し、新たにR9100のBBに変えたところで、違いはわからないことでしょう…。
パークツールのボトムブラケット工具(BBT-9)を使って取り付けます。
- SM-BBR60の付け外しにはアダプター「TL-FC25」
- BB-R9100・SM-BB9000の付け外しにはアダプター「TL-FC24」
が必要ですが、BBを購入するとセットで付属しているようです。
これで新デュラの特徴ともいえる極太クランクを挿入できます。
デジタルトルクレンチを12[N・m]にセットして締め上げます。
新デュラらしくなってきました。
(3)フロントディレイラー(FD-R9100)の取り付け
機械式のFDを取り付けるのは今回が初めてでした。
噂によると「今までとはやり方が異なる」ということでしたが、なんせ「今まで」を知らないので違いがわかりません。マニュアル通りに取り付けたところ、問題なく動作しています。
新しい型番(SM-AD91)の発売前だったので、9070用のクランプバンド(バンドアダプター)(SM-AD90-L)を使っています。
チェーンリングとの隙間を見ながらクランプバンドの高さを決めます。
マニュアルに従って調整していきます。
左STIレバーにインナーケーブルを通し、FDまで取り回します。
ワイヤーを固定するボルトの上部に蓋(リンクカバー)がついています。上に引っ張ると取り外せます。
ケーブルガイドを通ったワイヤーをFDのガイドに通します。
固定ボルトを外すとこんな感じです。
そこにインナーケーブルを通します。
で、ここからクルっと巻き付けて後ろにケーブルを誘導します。
マニュアルによると、FDのインデックス調整作業は
- 「インジケーター」を使ったケーブルの張り調整
- トップ側ボルト(H)でアウター位置の調整
- ロー側ボルト(L)でインナー位置の調整
といった流れになっています。
今まで最後に行ってきたケーブルの張り調整が、一番最初になっているそうです。
しかもケーブルのテンションを調整する目安として上の図にある「インジケーター」が導入されました。
下の写真のパーツ赤・青の場所に段差があるので、それが一直線になるようにケーブルの張りをボルトで調整します。
(4)リアディレイラー(RD-R9100)の取り付け
今まで「Bテンションアジャストボルト」をねじ込まなくても、適切かどうかは別としてガイドプーリーとスプロケットが接触することはありませんでした。
しかしR9100は「シングルテンション構造」になり、Bテンションアジャストボルトの位置も従来と異なるようです。
今までのリアディレイラーを手で伸ばすと、ウニョ、ウニョっとバネで繋がれた関節が2つあるイメージでしたが、それが1つになったというイメージでしょう、たぶん。
11-30Tのスプロケをそのまま取り付けたら、ローギア付近でスプロケとガイドプーリーが当たってしまいました。
RD周辺だけは金属皮膜がないフニャフニャの専用ケーブル(OT-RS900)を使います。
RDのアウター受けの場所が動かないから、もっと短く切った方がいいみたいです。(失敗したら嫌なのでカットしていません。)
Bテンションアジャストボルトはここ↓です。
新型デュラエースR9100のインプレ
インプレといっても、パワーメーター付きペダル「Vector2J」が移植後校正エラーを出すようになってしまい、現在修理依頼中なので実走できていません。(^^;
そんな状況ですが、早くも調整時に感動する出来事がありました。
インナーからアウターがすごく軽い!
それはFDの軽さ&速さです。
新デュラを買ってみたものの、どうせ「あ~、何となく違うような…いい感じですね~」ぐらいの体感しかないだろうとタカをくくっていました。
しかし開けてビックリ、
「うっわ!何このFDの引きの軽さ!」
そしてレバーを倒してから変速が完了するまでの速いこと。
- 105 → カチッ!(ヨッコラショ)…ガチャン!
- R9100 → カチ( ガチャン!)ッ!
「え?レバー倒しきると同時に変速完了してる!?」
なぜ同じ機械式なのに、こうも違うのか??
ホント不思議です。
FD、RDともに9000系に比べて大幅な設計変更がされているそうで、FDは9000デュラより更に引きが軽くなっているそうです。
105(5800)の皆さん、FDは新デュラにグレードアップする価値はあると思いますよ!
ホイールを鉄下駄からZONDAに変えた時ぐらいに感動しました。
30T対応でもチェーンが暴れない
今まで乙女スプロケ(32T)を使うために、RD-5800をSSからGSに変え、ピナレロに組んだRD-6870もGSにしたのですが、ロングケージだとどうしてもギアチェンジの時にチェーンが暴れる感じがしました。
R9100ではRDの構造が見直され、ガイドプーリーとスプロケの距離が一定になるような軌道になったそうです。
RD-R9100は従来のGSに相当するようなケージ長ですが、ワイドレシオのスプロケを使っていても、ギアからギアへのチェーンの受け渡しがすごく滑らかです。
スチャスチャ変速するので、調整で眺めていて「美しいな~」と思います。
これだけでも5800や6800のGSより、ワイドレシオの変速性能が向上しているのは想像がつきます。
早くVector帰ってこないかな~。
実走はピナレロでできるけど、Zwiftができない(パワメなしだとやる気がしない)のがストレスです。
コメント
いつも楽しく拝見しております。
これ、ST-5800のままFD-9100にしているのでしょうか。引き量などは同じみたいですね。参考になります。
生え際の祈祷師様
いつもご覧いただきありがとうございます。STIも9100に変更しております。雑誌などで言われているように、微妙に握り心地も違いますね。まだVectorが修理から帰ってきていないので、実走できないのが残念です。(^^;