やっと「サドル沼」から抜け出せそうな感じになってきました。
今年の春ごろ、会陰左側の不快な痛みを解消するために、先割れノーズで有名なISMのサドル
「ADAMO Breakaway」
を購入しました。
その結果、アソコの痛みは「かなりマシ」になりました。
でも納得できるレベルではありませんでした。
「ならば次のサドルへ」と行きたいところですが、もう良さげなサドルが思いつきません。
他の方のレビューのみを参考にサドルを交換するのも、もう限界、埒が明かない感じです。
そこで痛み発生のメカニズムを調べるべく、固定ローラー台の上でADAMOサドルの位置をいろいろ変えて検証してみました。
すると見えてきましたよ、解決への糸口が!
私のサドル遍歴
以下、私のサドル遍歴です。1年ちょっとでこの交換回数は、しっかり沼にはまっている方でしょうか…?
- ビアンキのMTB「KUMA」を購入。スポーツ車のサドルの辛さを知る。付属の「Velo」→「SMP TRK Men」
- ロードバイク納車前に「SMPモドキ」の穴あきサドルを購入。純正付属の「フィジーク・アンタレス」と即交換。
- 前下がりにセッティングしていた「SMPモドキ」が滑り台になることに不満。純正の「アンタレス」に戻す。
- お尻の痛みに一か月で音を上げ、「SMP Hybrid」を導入。たまに会陰に電気が走るような痛みがあったけど割と快適に過ごす。
- ヒルクライムの練習中、お尻が沈み込んで前後に移動しにくいことが気になり、再び純正の「アンタレス」を使ってみる。
- お尻の前後移動は楽なものの、穴なしのアンタレスでは会陰に走る電気がやはり気になり、穴あきでパッドの少ない「SMP Hell」に交換。
- 「SMP Hell」は実走では好印象だったが、連日固定ローラー台でZwiftしていると会陰がまさしくHell状態になることが判明。ダサくて避けていた「ISM ADAMO(Breakaway)」へ交換。
- 「ISM ADAMO」で解決したかと思われたが、やはり会陰の痛みがトーンダウンして発生。
- 固定ローラー台にパッドなしパンツで乗って意識を臀部付近に集中。「サドルの高さ」や「傾斜」、「先端の左右の振り」も含めていろいろ変えてみて、解決への方向性が見えてきた!←いまココ!
「ADAMO Breakaway(現PL 1.0)」に変更してから、会陰部の圧迫はなくなり、これで会陰の痛みともオサラバできると思っていました。
(先割れでノーズが短く、物理的にほぼ当たっていない状態なので痛くなるはずがないと思っていました。)
しかしZwiftどころか実走後でも、しばらく経ってからアソコの左側を何とも言えない不快感が襲います…。
もう、サドル交換しようにも、思いつく選択肢がありません。
ならばこのADAMOサドルでじっくり「バグ出し」してやろうと思い、「サドルの高さ」や「傾斜」はもちろんのこと、ADAMOサドルの取説にもある「ノーズの左右の振り」まで含めていろいろなパターンを試してみました。
サドルの位置の「ミリ単位の違い」で痛みが激変!
プロや上級者だと「ミリ単位」のポジション調整を行っている話が出てきます。
今まで自分にはミリ単位の違いを感じるだけの体感もないだろうし、そこまで細かく煮詰める必要もないだろう…と思ってきました。
しかし今回、固定ローラー台の上でサドル位置ををいろいろ細かく調整して気付きました。
「凄い、ちょっとのことで痛みの感じ方が変わる!」
センチ単位で位置を変えたら「そら感触も変わるわな~」と思っていましたが、1ミリとはいいませんが、3ミリ単位ぐらいで変えても違いが分かります。
すみません、ポジション出しを甘く見ていました…。
お尻の痛みを分析するためのポイント①「パッドなしで座る」
「ロードバイク」と「パッド付きレーパン」は切り離すことのできない組み合わせだと思いますが、ここでは敢えて「パッドなし」の状態でサドルに跨りました。
そうすることで
- サドル面に対するお尻の状態がダイレクトに感じ取れる
- 痛いのか痛くないのか、結果が早くわかる
というメリットがあると思います。
パッド付きのレーパンを履いていると、痛みが出るまでの時間が先延ばしされる上に、メーカー毎のパッドの相性も考えたりすることになるので効率的でないと思いました。
「パッドなしで座ってベストポジションなら、パッド有でもベストポジションだろう」という考え方です。
お尻の痛みを分析するためのポイント②「固定ローラー台を使う」
以前の投稿でも触れていて、今となってはアタリマエと思っていますが、固定ローラー台なしだとまともにポジションを検証できません!
実走や3本ローラーを漕いでいる最中に「お尻に意識を集中するのはムリがある」という事です。
ロードバイク購入当初は「ポジションは実走を繰り返すことで煮詰まってくるもの」と勝手に思い込んでいたので、これは盲点でした…。
実走中なら「周囲の交通状況」、3本ローラーなら「落車しないための体のバランス」の方に意識がいってしまい、お尻の微妙な感覚を感じ取っている余裕はありません。
ペダリングに集中できる固定ローラー台の上で、少しずつ設定を変えながらお尻に感じる感覚を比べていって初めて、痛みがなくなる方向(セッティング)が何となくわかってきました。
会陰の痛みの検証結果
このような状態で、「ちょっと漕いでは、サドル位置を調節して」を繰り返しました。
サドルの高さもある程度影響していましたが、自分の場合、サドルのノーズ(先端)の向きで会陰の痛みが大きく変わりました。
自分の体のクセなのですが、疲労が溜まってくると左足が長くなります。
また左足は小さいころから内股気味です。
これらが関係しているのか分かりませんが、ADAMOサドルをまっすぐ正面に向けていると、左内ももの付け根(会陰の左側)のスジがペダリングに合わせてグリグリこねられている感じになっていることがわかりました。
「こりゃ、痛くなるわ!体に悪すぎ!!」
ならばと思い、最初ノーズを若干左に振ったのですが逆でした。正解は右振りでした。
ノーズを右に振ることで、サドル左側のエッジと会陰の左が干渉しなくなり、楽になりました。
ならばもっと快適に…、と思って右に振りすぎると、今度はサドル右側のエッジが右太ももに擦れてペダリングしづらくなりました。
この結果から想像して、「ノーズ部分の幅が狭いサドルにすれば解決しそう」という結論に達しました。
「細いサドル」で私の頭に閃いたのは
「フィジーク アリオネ」
でした。定番・鉄板サドルです。
アリオネといえば、座る位置の前後の自由度の高さ、ペダリングしやすいというイメージがあります。
お薦めしている方も多いので、一度使ってみたいとは思っていました。
ただ、私は高ケイデンスでクルクル回せるタイプではありません。
そしてフィジークの提唱する「スパインコンセプト」なる表を見ても、体の固い自分は「ブル(雄牛)」タイプなので、アリオネとは真逆の「アリアンテ」がお薦めされています。
こういったことから自分には合わないのではないかと考え、アリオネは選択肢に含めてきませんでした。
「アリオネ・バーサス」を購入
今まで穴あきサドルを使ってきた自分としては、「細いサドルならイケそう」と思っていてもちょっと不安です。
純正付属のアンタレスを使っていた時に時々襲われた痛みの感覚が蘇ります…。
ところがアリオネにも穴あきではないものの、同じようなコンセプトの溝付きのバーサスシリーズがあることを知りました。
で、Wiggleで調べていたら
「おっ!チーム・スカイ!(ポチッ)」
という条件反射を起こしてしまい、10日ほどで届きました。
やはりスマートで美しい!
久々に見るフィジークサドル独自のシステム「ICS(Integrated Clip System)」です。
後で知ったのですが、ノーズ部分が細いサドルとしてセライタリアの「フリクション・フリー」シリーズも良さげですね。
「細い・穴あき・フラット」という私の希望を満たしているので、機会があれば試してみたいサドルです。
【追記】結局購入しましたので、よかったらインプレをどうぞ。↓
「フィジーク・アリオネVS」と「ISM ADAMO Breakaway」の比較
バーサスシリーズのサドルの溝によって尿道付近の圧迫がどれぐらい緩和されるのか興味がある所ですが、それよりも今回一番大切なポイントは「サドルの細さ」です。
重ねてみました。
うん、細い。(^o^)
上から見ても細い。
メタボ体型なのでサドルも幅広でドッカリ座れる方が合っていると思っていたのですが、必ずしもそうではなさそうです。
サドルの適正幅を知るには、ショップで行われているような「坐骨の幅」を測定するのがベストなんでしょうね。
そこで、簡易的な方法である「段ボールの上に座り、付いた坐骨の跡の幅を測定する」という方法をやってみたのですが、
跡がしっかりつかず、よくわかりませんでした。(^_^;)
そういえば子供の頃はヒョロガリ体型で骨盤もどちらかというと狭い方だったような気がするので、坐骨の幅も狭い方なのかも知れません。
シートポストもフィジークで揃えてみた
いろいろとポジションを探っているうちに、サドルを後ろへ引きたい欲求が高まってきました。
シートポストの変遷
使ってきたシートポストですが、
「純正の後方オフセット」⇒「Profile Design 前方オフセット」⇒「トムソン オフセット0」
と変わり、ついに一周して後方オフセットの「フィジーク Cyrano R1 シートポスト」を購入するに至りました。
純正カーボンシートポストがあるのに、なぜわざわざ同じタイプのものを買うのか?
その理由(いいわけ)ですが
- 2本締めの方が、座面の傾斜の微調整が決まりやすい(純正は横からの1本締め)
- このシートポストの外観のレビューがすごく良かった
てなところです。(汗)
「フィジーク Cyrano R1 シートポスト」開封の儀
箱に入っていました。カーボンですしね。
写真が下手でうまくお伝えできないのですが、何とも言えない「高級な光沢」があります。
「グロッシーな玉虫色」とでも申しましょうか。
光の加減で白っぽく見えるところがありますが、黒ベースで均等な塗装です。
決してグラデーションのあるデザインではありません。
2本締めのヤグラです。
「シートポストリング」と呼ばれるシリコン製のリングです。
シートポストを出す量の目印になったり、シートチューブ内部に雨などが侵入するのを防いだりするようです。
「アリオネ・バーサス」のインプレ
「アリオネ・バーサス」をセットして固定ローラー台に乗ってみました。
すぐに感じたことは「ペダリングのしやすさ」です。
今までのサドルでも、特に腿やお尻の擦れが気になることはなく、シャモワクリームも使ったことはありません。
ですからサドル幅がペダリングに悪影響を及ぼしているとは思っていませんでした。
しかし、アリオネを使ってみて「本当に回しやすい状態」を知りました。
皆さんが仰っているのはこういう事なんですね。なるほど~。(^o^)
そして「回しやすい」ことは楽しいです。気付いていなかったストレスがなくなった感じです。
ローラー台・実走ともにまだ回数は少ないですが、今度こそ会陰の痛みは大丈夫そうです。
そして代わりに台頭してきたのが「お尻(坐骨周辺)」の痛みです。(^_^;)
これも引き脚が一番ストレスを感じないサドル高から、1cm弱下げたらかなり好印象になりました。
会陰の気持ち悪い痛みに比べたらお尻の痛みなんて「勲章」みたいなもんです。
我慢できるところまで我慢します。
これで取り敢えず「サドル沼」から脱出、でしょうかね? \(^o^)/
「あれ、でも「バーサス」より更にクッションが厚い「バーサスX」というシリーズもあるのかぁ…。どうせならこっちにすれば良かったかも…。」
インプレを検索してみると、リニューアルされる前のバーサスXは溝の角が鋭くて評判が良くないようです。
でも現行モデルのバーサスXについては、あまりインプレが見つかりません。
もしかして「アリオネ・バーサスX」ならば、会陰・お尻ともに更にハッピーになれるのでは…??
「うわぁ…、すごい気になる。」
「♪ピンポーン」
そして「アリオネ・バーサス・X」のインプレへと続きます…。
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