クランク型のパワーメーター「4iiii PRECISION」を海外通販で購入したレポートです。
4iiiiってメーカー、信頼できるの?
実店舗を訪れるチャンスが少ない人にとって、通販で購入できるパワーメーターはありがたい商品です。
通販でパワーメーターを購入しようと考えた場合
- ペダル型の「PowerTap P1」か「Garmin Vector」
- クランク型の「Stages」か「4iiii PRECISION」
あたりが有力候補ではないでしょうか?
「クランクを預けて取り付けてもらう」という手間の部分でハードルが高かったパイオニアのパワーメーター(ペダリングモニター)ですが、最近になって105グレードの左側クランク版が日本のアマゾンで購入できるようになりました。さらにアルテやデュラに広がるといいですね。
2018年5月の時点では、新型アルテグラ(R-8000)の左クランク(クランク長170mm)のみ、扱われているようです。
また、これから発売されるシマノ純正のパワーメーターも通販で購入できそうです。るようになりました。
ところで以前から海外通販サイトでよく見かけていた「4iiii」というメーカーのパワーメーター。
片側クランクタイプの中では安いので気になっていたのですが、知らないメーカーなので「安物買いの銭失い」になるのが怖くて手を出しませんでした。
ところがある日、あのサガン選手がレースで4iiiiのパワーメーターを使っていると知り、一気に自分の中での信頼度がUPしました。
ところで少し前のこと、実走時もW数を記録したいと思い、Vectorをローラーメインのビアンキから実走メインのピナレロに載せ替えました。
スマートトレーナーが精度は落ちますが「W数」を計測してくれますし、Zwiftの時はそれで我慢しようと考えたわけです。
ところがパワメでのZwiftに慣れた後だと「Qubo Digital Smart B+」の出す高めのW数でZwiftをプレイすることに違和感を感じてしまうんですよね。
(計測時期は3か月ぐらい異なりますが、ZwiftのワークアウトでFTP計測すると、パワメだと250W弱、スマトレだと約300Wという数字です。)
そこへ海外通販サイト「ProBikeKit」から「4iiiiのパワーメーターが20%オフ!」という期間限定クーポンが出ていることを知ってしまいます。
「これは望んでいたパワメ2台体制にするチャンス!」
と思い、ポチっとやってしまいました。
初めてProBikeKitを利用する
今までProBikeKitの存在は知っていましたが、他の人のレビューを見ているとあまり良い印象はなく、ちょっと避けてきました。
しかし今回は心の壁を越えさせるに十分なスペシャルプライス!
メンバー登録の後、クーポンを適用して決済し、届くのをワクワクしながら待つことにしました。
登録から注文完了までのメールの流れはスムースでした。
問題はその後です。追跡番号が付いていたので、情報を確認するもオランダから全く動かない状態が約10日…。
どうやら「追跡番号が付く=出荷された」というわけではなさそうです。
- 7月8日 注文
- 7月11日 発送に関するメールが届く。どうやら「発送中」というのは発送準備中のことであり、出荷されたわけではなかった模様。
- 7月14日 追跡情報を確認するも、オランダの交換局から出荷されたという情報が更新されない日々が続く。
- (この期間がちょっと不安でした。届かないことはないだろうけど、一体いつになるんだろう?みたいな。)
- 7月21日 東京着(やっぱちゃんと動いていたんだ!)
- 7月22日 配達完了(安心の国内配送スピード。)
「Wiggle」とか「Raphaオンラインショップ」の感覚だと「ややのんびりした感じ」ですが、本来海外通販といえば半月~1か月ぐらいは普通なんでしょうね。
パワーメーター「4iiii PRECISION」開封の儀
外箱の潰れもあまりなく、普通に安心できるレベルの梱包でした。
緩衝材も入っています。
注文の品と、関連会社の商品PRと思われるチラシが同梱されていました。
無駄のないパッケージ。
実は電池(CR2032)は既に装着済みで、外に出ているのは予備でした。
本体もコンパクトですね。
さっそく左クランクを外して交換を。
ピナレロFPクワトロ(2013)のチェーンステーとのクリアランスはこんな感じです。十分ですよね?
初期設定など
今回購入した4iiiiのパワーメーターは左クランクだけの片側計測タイプですが、パイオニアのように右クランクでも計測可能な「PRECISION PRO」という商品もあります。
メーカーサイトの情報をまとめると
- 現在のところ対応しているコンポーネントはシマノのみ。
- 「左側のみ計測」と「両側計測のPRO」をラインナップ。
- 「クランク装着済みを購入」と「クランクを送って取り付けてもらう」の選択が可能。
- ロードバイク(5800・6800・9000・R9100)だけでなくMTB(XTR M9000・XT M8000)にも対応。
といった感じです。
「4iiii PRECISION (Left side)Power Meters」の特徴
- 特許出願中の技術「3D power meter technology」によって、クランクアームにかかる力を3次元測定。
- 左側計測の場合、別のパワーメーターなどで左右のバランスが分かっていれば、出力を補正できる。
- 4iiiiアプリでバッテリー残量をチェック可能。
- 「ANT+」と「Bluetooth SMART」両方の通信方式に対応。
- 重さ 9グラム。
- 測定誤差±1%。
- バッテリー寿命100時間以上。(コイン型電池CR2302使用)
スペックを見る限りでは十分すぎる感じです。
Stagesもそうですが、「ANT+」と「Bluetooth SMART」の両方が使えるのは便利だと思います。
また対応しているサイコンもガーミンEdge500シリーズから最新のものまで幅広く、キャットアイの一部にも対応しています。
スマホアプリと接続
Android・iOSともに公式アプリが出ていますので、初期設定に使いました。
メールアドレスを使ってユーザーアカウントを作成しました。(しなくてもできるかも)
クランクを回転させるとパワーメーターが起動し、Bluetoothでスマホと自動的にペアリングしてくれると思います。
最新のファームウェアにアップデートします。
左上のアイコン「ゼロオフセット」でキャリブレーションが可能です。
その際クランクは12時6時(垂直)の向きになるようにしておきます。
また他のパワーメーター同様、Edgeシリーズを使ってキャリブレーションすることも可能です。
今回は左片側計測のパワーメーターですので、右脚と合計したトータル出力(W数)は左脚のパワーを2倍した数値になっています。
ただ人によっては左右のパワーバランスが50%・50%でない場合もあります。
他の両脚計測のパワーメーターなどを使って自分の左右の出力差が分かっている場合、トータルのW数に補正を掛けることができます。
それが「Scale Factor」という設定項目です。
たとえば両脚でのトータルパワーが100Wだけど、平均すると左脚が45W、右脚が55Wだったとします。
この場合、単純に左脚のパワーを2倍すると90Wになってしまい、実際の100Wとずれてきます。
そこで「Scale Factor」を「50÷(左脚の%)」で計算した数値にすると、左右のパワーバランスを加味したトータルパワーが送信されるようになります。
ちなみに自分のガーミンコネクトのログを見ると、「Vector2 J」で記録した最近3回のZwiftでは左が52%~53%となっているので、「Scale Factor=50÷52=0.961..」というように、少し低くなるようにした方が良さげです。
実走で4iiiiのパワメを使って計測したログです。ハンドルにマウントしたEdge820Jとの通信になります。
突出した異常値も出ておらず、通信も安定しているようです。
「Garmin Vector2 J」と「4iiii PRECISION」の比較
すでに持っていたガーミンのパワメ「Vector2J」との使い勝手の比較です。
「クランク型パワーメーター」と「ペダル型パワーメーター」の比較でもあります。
初期設定は「4iiii PRECISION」の方が簡単
取り付けてまず最初に初期設定を行いますが、「Vector2 J」が「クランク長をEdge上で入力」したり、ペダルアングルを設定するために「ケイデンス90rpmぐらいで数秒漕がないといけない」などちょっと面倒です。取り付け時1回限りのことですし、サイクリングダイナミクスの測定など「できること」自体も違うから当たり前なのですが…。
複数台での共用なら断然ペダル型
簡単といっても面倒なのですが、パワーメーターを2台以上のロードバイクで使いまわす場合はペダル型の方が便利だと思います。
クランク型で共用しようと思うと、「コンポのグレード」と「クランク長」まで揃える必要がありますからね。
ペダル型の「Vector2 J」だからこそ、「R9100 175mm」⇔「6800 172.5mm」という2台で使いまわすことができました。
タイプによって長所・短所がありますが、「使い勝手の良さ」と「信頼性」そして価格を考えた時、この 4iiii のパワーメーターはかなりコストパフォーマンス高い商品だと思います。
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