「携帯ポンプ」選びは悩ましいです。
「コンパクトさ」や「軽さ」を重視すると、ポンピング回数が多くなったり、実用的な空気圧が入らなかったりします。
よく見かける「air bone(エア・ボーン)」はジャージのポケットに収まりそうでいいのですが、レビューを見ると「CO2インフレーターの前段階で使用」とか「延長ホースと組み合わせて使用」といった使い方が実用的で、これだけで済ますというのは難しい感じです。
今までトピーク製「Pocket Rocket」という携帯ポンプを携行していました。
で、実際に一度パンクした時に使用しましたが、そんなにポンピングに苦労した印象もなく、20km弱を自走して帰って来ることができました。
アマゾンのレビューを見ても高評価です。
にもかかわらず、個人的にはずっとモヤモヤした感じを抱いていて、できれば買い替えたいと思っていました。
「バルブに優しい」携帯ポンプを探す
以前、フロアポンプで「ねじ込み式」の物を購入しました。
バルブへの付け外しに多少手間がかかるのがデメリットですが、
「ポンプヘッドのロックレバーの開閉時に変な方向に力がかかって、バルブを曲げずにすむ」
という点と、
「ロックレバー解除時に、勢い余って自分の手の甲をスポークにぶつけずにすむ」
というメリットの方が大きいので、使い続けています。
携帯ポンプならではの注意点
フロアポンプは脱着時にバルブを曲げないように気を付ければいいだけですが、携帯ポンプの場合、ポンプヘッドと本体が一体になっているタイプだと、シュコシュコやっているうちにバルブを変な方向に押したり引っ張ったりして曲げてしまう恐れがあります。(多少なら曲がっても大丈夫ですが。)
ですから「ポンプヘッドと本体はホース接続で分離している」というのが理想です。
つまり、新たに携帯ポンプを購入するなら
- ヘッド部分が「ねじ込み式」
- ヘッドと本体が分離して「ホース接続」になっている
という2点がポイントです。
レザイン「Road Drive L」を購入
ある日Wiggleで物色していると、レザイン製の携帯ポンプがセールになっていました。
レザインってオシャレなイメージがあるのですが、実用性はどうなのかなぁ?と思って説明を読んでいると「ねじ込み式」で「ホース」が付いているタイプであることが判明。
レビューをみても悪くない感じなので、試しに購入してみました。
サイズは長さの違いで「M」と「L」があるのですが、ポンピング回数が少なくて済むようにLサイズを購入しました。
全長30cm弱あります。
説明書きです。
- アルミ製で軽い
- CNC(コンピュータ数値制御)で加工しているから仕上がりが綺麗
- 空気を抜くボタンもある
- 「ねじ込み式」と「スリップ・フィット式」の両方使える
最大160 psi(11 bar)まで入れられるらしい…(^^;
使い方ですが
- 中に入っているホースを、ねじを回して取り出します。
- 取り出したホースを反対側の端にねじ込んで取り付けます。
取り外してから使うまでに「ひと手間」あるわけですが、慣れれば大したことありません。
ホースの両側ともフレンチバルブ対応なのですが、一方は「ねじ込み式」、もう一方は「スリップ・フィット・システム」というレザイン独自のねじ込み不要で(力技で)脱着できるタイプになっているようです。
この「スリップ・フィット」ですが、何度も使っているとヘッド内部のパッキンが傷んできて交換が必要になるという情報を、レザインのフロアポンプのレビューで見ました。
そして実際に使った感じでは、挿す時は確かに楽チンなんですが、抜くときに(ABSで空気を抜いた後でも)かなり力を入れない抜けなかったので、レバー式のヘッドより扱いづらい印象を受けました。
(予定通り「ねじ込み式」の方しか使わないと思います。)
ホルダー部分は滑り止め加工されたベルクロです。
保持力が不安だったのですが、実際に装着していじってみたところ問題なさそうな強度でした。
装着した様子と使ってみた印象
シルバーのトピークの携帯ポンプを装着している写真です。
レザインに変えた後の写真です。
やっぱりフレームの白とマッチしていいですね!(・∀・)イイ!!
「ねじ込み式」ポンプを使う上での注意点
今回ホイールのデュラC24には軽量の「ミシュラン・ラテックスチューブ」を使用しています。
このチューブはバルブが分解できない(バルブコアが外れない)タイプです。
このタイプのチューブに「ねじ込み式」のポンプヘッドを使うことは問題ありません。
問題が起こる可能性があるのは、「バルブコアが外せる」タイプのチューブを使う時です。
以前の投稿に書きましたが、バルブコアが外せるタイプだと、ポンプヘッドを外す際にバルブコアがポンプヘッドにくっついてくる可能性があります。
OK (ねじ込み式ポンプヘッド)–> 切り離し <–(バルブコア)+(バルブ外筒)
NG (ねじ込み式ポンプヘッド)+(バルブコア)–> 切り離し <–(バルブ外筒)
こういったデメリットもありますので、バルブコアを外せるチューブを使っている方が、ねじ込み式の携帯ポンプを購入される際は、一緒に「バルブコアツール」を買って、それをバルブキャップとして使われた方が保険となり安心です。
バルブコアが外せるチューブの見分け方
ネットの情報を見ていると、「コンチ」や「シュワルベ」のチューブはバルブコアが外せるタイプが多いようですが、グレードや型番、ロッドなどによってそうでない場合もあるようです。
シュワルベでも箱に入っているタイプは分解できるようですが、ホームセンター等で売っているビニール袋に入ったチューブは分解できないタイプでした。
バルブをじっくり見ても精密に作られているので隙間などなく、見分けるのは難しい感じです。
しかしバルブキャップのネジ山の辺りを見れば簡単に見分けられそうなことに気づきました!
バルブコアが外せるタイプは、バルブキャップを装着するネジ山の一部が削られてフラットになっています。
軸方向からみると、円形ではなく、陸上競技のトラックみたいな形になっていますね。
このフラットな部分にラジオペンチやバルブコアツールを引っかけて回すわけです。
ねじ込み式以外のポンプでも起こるのか不明ですが、気づかないうちにバルブコアが緩み、スローパンク状態を繰り返すこともあるようです。
(参考)http://ace.reviewmagic.jp/blog-entry-532.htm
上の方は「ニップル回し」の「#11」を使ってバルブコアを締め付けてみえます。
また下のリンクにあるように、4mmのスパナを使ってもできるようです。
(参考)http://cbnanashi.net/cycle/modules/newbb/viewtopic.php?topic_id=8333&forum=82
(追記 2016年9月20日)
結局上のリンクにあるKTC(京都機械工具)製の4mmレンチを買いました!
バルブコアツールより締め付けやすいですし、コンパクトなので携帯してもいいかも。
クリンチャーでバルブコアが外せるメリットはあるのか?
チューブラーならわかりますが「クリンチャーのチューブでバルブコアが外せるメリットってあるの?」と思ってしまいます。
80mmのロングバルブとか買っておけば「バルブエクステンダー」を使わなくても済むディープリムがほとんどでしょうし、クリンチャーならシーラントなんか入れないし…、と思っていたら、クリンチャーのチューブにシーラント入れている方を発見!
(参考)http://newmopar.sblo.jp/article/95718295.html
裏ワザ的な「使おうと思えば使えるよ」みたいな感じなので、素直にチューブ交換した方が良さげですね…。(^^;
実際に空気を入れてみた
出先で実用に耐えれるかどうか、室内でテストしてみました。
ホースのおかげで楽な姿勢が取れます。
実際のパンク修理時は車輪を取り外した状態なので、もっとポンピングしやすいと思いますが。
で、頑張って頑張って、腕がプルプルするまでポンピングしてみました。
その状態で、ゲージ付きのフロアポンプに付け替え、目盛りを読んだところ…
「6.5 bar」
でした…。orz
説明書きにある「11 bar」って無理ゲーでしょ…。
しかし「7 bar」前後の空気圧があれば問題ないそうですし、携帯ポンプであることを考えると合格ではないでしょうか?
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