カミさんにお願いして年末年始に「完全フリーな1日」を貰いました。
そして丸一日使ってロングライドの記録を更新すべく、琵琶湖へ向かいました。
選択肢があまりない冬季の鈴鹿山脈越え
以下、三重県北部から滋賀県へ向かうルートです。
- 国道258号から県道56号(二ノ瀬入り口・養老)を通り関ヶ原へ
- 国道365号を通り、いなべから関ヶ原へ
- 国道306号を通り、いなべから多賀へ(鞍掛峠)
- 国道421号を通り、いなべから東近江へ(石槫峠・石槫トンネル)
- 国道477号を通り、菰野から日野へ(武平峠)
- 国道1号を通り、亀山から土山へ(鈴鹿峠)
これらのうち、③と⑤は毎年12月~3月頃まで冬季通行止めになります。
そうなると、四日市からてっとり早く琵琶湖を拝むには④のルートということになります。
自転車には厳しい「石槫(いしぐれ)トンネル」
かつては「酷道」と呼ばれた石槫(いしぐれ)峠ですが、数年前にトンネルが開通し大変通りやすくなりました。
(参照)「国道を往く」様のサイト
このトンネルのおかげで三重県北部と滋賀県湖東との心理的な距離が縮まった気がします。
車でこのトンネルを通ったことがあるのですが、ハンドル握らなくてもいいぐらいのきれいな直線区間、そして穏やかな勾配が続くという印象でした。
改めて事前にググってみると自転車には厳しそうな感じです。
ですが最小限の労力で琵琶湖へ着きたいという欲求に負け、石槫トンネルを抜けることにしました。
トンネル内部は片側1車線、センターポールあり、両側に狭い歩道があります。
この狭い歩道を通るか、路側帯がなくセンターポールがある車道を通るかの究極の二択です。
意を決して歩道を漕いで通ることにしました。
ある程度進んでから車が怖いので引き返したい気持ちが湧いてきましたが、いかんせん
行くも地獄、戻るも地獄
というような状況…。
歩道の幅は広くはないですが、初心者の私でも何とかなる幅。
斜度もおそらく3%ぐらい?
「インナー×乙女スプロケ」でギア2枚ぐらい余っていたはずです。
ただしずっと登り勾配なため後ろから車が轟音(普通にアクセル踏んでいるだけなのでしょうが反響してプレッシャーが半端ない)を立てて近づいてくると、緊張してハンドルがふらついてしまうことがありました。
もう少し歩道が広ければ良かったのになぁ…。
途中2回ぐらい退避坑で小休止しましたが、約20分で長さ 4,157m の石槫トンネルを無事通過!
感想は「二度と通りません」。
これだったら別ルートか、シクロクロス状態と思われる旧酷道を通った方がマシです。
精神的にシンドイ。
「もしかして柵付きの反対側の歩道なら通りやすいのでは?」と思ったのですが、下のブログの写真を拝見して失望しました。
(参照)「おじサイクル」様のサイト
歩道中央に自転車が通ったと思われる跡があるので利用する人はいるのでしょうけどね…。
スキルと度胸が必要だと思いました。
彦根周辺を観光
石槫トンネルを抜けると天気は曇りへと変わり、荒涼とした世界が待っていました。
突如湧き上がるホームシック。
「正月なんだから暖房の効いたリビングで妻や子どもたちと一緒に過ごしていた方が幸せなのではなかろうか?」
少し後悔の念を抱きつつも、もはや簡単には後戻りもできないので進むしかありません。
永源寺ダム湖周辺は道路拡張工事のさなかで、曇り空と組み合わさって独特の無機質な雰囲気でした。
以前も来たことありますが、高所恐怖症の私にはたまらない建造物です。
ダウンヒルをして平地になった頃から再び太陽が出てきました。
東近江のローソンで補給です。
店員の女の子が気を利かして肉まんに「洋からし」を付けてくれたのが印象的でした。
滅多に来れない土地なので、コンビニの店員さんも周辺を歩く人や車で行きかう人たちも「一期一会」です。
普段意識しない鈴鹿山脈の向こう側でも、こうしてたくさんの人たちが「日常」を営んでいるのを肌で感じると何だか温かい気持ちになります。(*´ω`*)
折角なので彦根城に寄りました。
会えませんでしたが、ひこにゃん正月出勤お疲れ様です。(笑)
補給がてら記念に「近江牛コロッケ」をいただきました。
彦根港に到着!
自転車で琵琶湖来たぞ~!!
途中でバームクーヘンで有名な「クラブ・ハリエ」を発見。
正月2日から営業しているのもびっくり、そして結構買いに来る人がいるのにもびっくり。
で、米原から関ヶ原へ向かう道中でコトは起きました。
初の落車
今まで立ちゴケは経験しましたが、落車は経験したことはありませんでした。
片側1車線の国道の路側帯を走っている時のことでした。
「外側の緑のコンクリートの所を走った方が車の邪魔にならないかも」と思って更に脇へ寄ったところ、緑の部分はコンクリートではなく水分をたっぷり吸った「植生マット(?)」の端だったわけです。
沼地に入ったみたいに抵抗が大きくなり失速。前輪が制御不能になり落車となったわけです…。
幸い車を巻き込むこともなく、体と機材のダメージも大したことありませんでした。
- 右ひざを少し擦りむく。Santicのパンツの合皮に擦り傷はつきましたが、穴はあきませんでした。
- 右肩の軽い打撲。
- ヘルメット右側に擦り傷。
- STIレバーに傷。
- アクアラック(シートポストのボトルホルダー)が変形。
- 右ペダルに傷。
- フロントのチェーン落ち。
失速した後の転倒だったのが幸いでした。
何よりも車を巻き込まなかったことが超ラッキー。
今後、未知の路面に不用意に入り込まないよう教訓にします。(-_-;)
喜びと教訓を得て帰宅
落車の衝撃で前輪ブレーキのセンターがずれたらしく、シューとリムが擦れるようになっていました。
もしかしてクイックを嵌め直したらなおるかな?と思い実行したのですが、完全には治らず。
ちょっと走ってコンビニの駐車場でボルトを調整しようと思ったら、なんと携帯工具が入っていません!!
なぜ??と思いつつ、仕方なくチョチョッと力技で修正して、何とかなったので再び出発。
その時はなぜ入っていなかったのか理解できなかったのですが、帰宅してから前のライドの時にKUMAへ積み替えたままだったことに気が付きました。
早速携帯工具をもう一つ買いました。
そしてかろうじて、日没前に関ヶ原から国道365号の山道区間を抜けて阿下喜付近まで到達することができました。
寒い冬、日没後の山道でパンクなんてしたら辛すぎますから…。
残り30km下り基調の帰路でしたが暗さと寒さと落車のショックで心が折れたので、三岐鉄道「サイクルパス」を利用することにしました。
実は帰りに体力がなくなった時のことを想定して、養老線か三岐線を利用することは頭の隅にありました。
まさか本当に利用することになるとは…。
とりあえずロングライドの記録更新で138km。
念願だった「自転車で琵琶湖行ってきたぜ!」も達成することができました。
体力的に「まず大丈夫」と思う距離でも、怪我やトラブルで自走困難になる可能性はあるわけです。
これからロングライドの時は「輪行袋」を携行しようと思いました。
コメント
初琵琶湖おめでとうございます!
落車動画見ましたが、めっちゃコワイガクガク(((n;‘Д‘))ηナンダカコワイワァ
横や後ろに車いなくて本当に良かったですね!
ありがとうございます。グレーチングや砂には気をつけていたのですが、まさかこんなパターンもあるとは…。後ろからダンプとか来ていなくて本当にラッキーでした。同時に車運転している時はこういう可能性も頭に入れて自転車をパスしないといけないと思いました。